「スキバサミで髪の量を減らすと、髪がまとまらなくなるんです。」
こんなお話を、クセ毛でお悩みのお客様からたまに聞くことがあります。
このブログを読んでいるあなたも、そう感じることがありますか?
事実、スキバサミ(以下セニング)で毛量を減らしすぎると髪は暴れて、まとまらなくなります。
しかし、毛量を減らさないと髪が多すぎて膨らんでしまったり、毛先のぶつ切りラインが出てしまうので、セニングを使わなくてはならない髪型もあります。
そこで、カリスマのカットでは動きを出したいときはセニング、収まりを良くしたいとき&広がりを抑えたいときはセニングを使わず、シザーで毛量を減らします。
ストロークカット、スライドカット、※1チョップカット。この3つのシザーワークで毛量を減らす事ができます。※1以下記事参照
髪質が直毛ならセニングで減らしても広がらないかもしれませんが、くせ毛の場合セニングを使うと毛が暴れてしまうので、毛量調節が出来ないと思い込んでしまってるお客様が多くいらっしゃいます。
しかし、くせ毛は軽さを入れないと余計に髪が多く見えてしまいます。そこでストロークカットで毛量を減らせば、広がらず収まりが良くなることができます。
では、セニングカットとシザーストロークカットの違いを図で説明します。セニングはハサミの刃先が櫛(くし)状になっているハサミです。
刃が尖っている部分に動刃が当たる部分が切れるハサミです。細かいギザギザが出来ます。
上図を見て頂くと分かりますが、毛束の断面図がギザギザになっています。
髪質がくせ毛であれば、この毛先が暴れてしまいます。
それに対してシザーストローク(セニング不使用)であれば、まとまったまま軽さが入ります。くせ毛でも暴れません。そして先細りの筆先のような毛束になります。これをアウトストロークカットといいます。
一番下のインストロークはアウトストロークの逆にハサミを滑らします。
アウトストロークは中間から毛先に向かってハサミを滑らせます。
インストロークは中間から根元に向かってハサミを滑らせます。(図のよう①→②→③の順に)
上図を基に説明いたしますと、効果の方は
- セニング→ハネさせる髪型に向いています。根元の毛量を少し減らしたいとき、直毛の方の毛量を減らすときに使用することに向いています。
- アウトストローク→ボリュームダウンさせたいときに使います。毛先が先細りなためタイトに仕上がります。
- インストローク→ボリュームアップさせたいときに使います。中間から根元にかけて束状に短くなるため、立ち上がりができます。この時はボリュームを出すため、毛先をあまり軽くないようにします。
シザーストロークをする際に、上にハサミを向けて入れると毛先が内に入りやすくなり、収まりの良い髪型が作れます。
技術的なお話しですが、髪型のほとんどがストロークカットのみで髪型を作ることができます。そして、ストロークカットならボリューム調節ができるので、スタイリングがさらにし易く仕上げられるのです。